人形劇226

東京に避難する車内での事。
本部長とピーは後ろに…。
運転は製造部長がしており…。

かなりの時間、話しに出たのは、例のスーパーイケメン。
兎に角、仕事が出来るなんてもんじゃあぁないから…。

親会社は製造で…。
かなり前近代的部分があり、完全な徒弟制度だし…。
親方・子方だし…。

別工場に、かなり…な親方が居り…。
俗に言う、底意地、本当に悪いなんてもんじゃぁなくて…。
教えてくれないし…。
尤も仕事は盗むモノなので、それはそれでなんだけど…。
ワザと間違った事を教えるし…。
役に立たない道具をよこすなんて序の口。
貸してくれるだけで御の字だし…。
違った道具を使わせたりするし…。
絶対に自分の知識は後進=子方に絶対に教えないし…。
上には不必要に尻尾を振り、下には不必要に牙を剥くと言う素敵な方で…。
能力のある後進を徹底的に叩き潰し、追い出すのが彼の十八番。

本部長が仕事を頼めば、返事はするけど…。
とんでもない錆だらけの物を送りつけて来るなんて日常茶飯時。
陰陽師達が「本部長に気の毒で見せられない…。」と言い…。
綺麗にして本部長に渡し…。
この親方の仕事は、一事が万事でこう言う状態。

本部長が、型を作れと言ったら…。
「こんな型は、技能オリンピックの金賞の人でも不可能…。」から始まり…。
「無理難題ふっかけないで下さい。ありえない…。」と言いだし…。
「本部長、アンタの言う事は陽が西から上り東に沈む的な事…。」
が閉めの言葉…。

そこにたまたま通りかかったスーパーイケメン。
「余計な事ですが…。」と言い、10分もしない内に意図も簡単に作ってしまい…。
本部長、製造部長達は、腰を抜かし…。

当然、あの親方は面目丸潰れ…。
今、定年退職に引っ掛っているものの…。
「残ってやってもいいぜぃ…。だけど、残ってやるんだから…。」と言いだして…。
法外な給料を含めた待遇を本部長に要求するし…。
本部長も、彼の要求呑むしかないし…。
そこに救世主として現れたのが、あのスーパーイケメン。

自分の仕事の片手間に、皆に色々と教えているし…。
もはや、あの親方…状態。
尤も、あの手この手でスーパーイケメンを追い出そうと画策したけど…。
今は、私の居る工場の敷居を一歩も跨がせないと、本部長が言い放ち…。
工場に来て、スーパーイケメンに話しかけたら最後だし…。
それ以前に立場逆転して…。

今の工場長は、五代目。
結婚して直ぐ、北海道に渡り。
何も無い所から数え切れないほどの修羅場をくぐり、立派な北海道工場を作った人。
「上のは幼稚園。下のは女房の腹の中に居なかったよ…。下のが今、25…。北海道は本当に長かった…。」と言われていたし…。
恩功労賞で、呼び戻され…。
北海道にまた戻るそうで…。

生産拠点、特にあの工場は別格中の別格。
選りすぐりの仕事の出来る人の中から、更に人格面をチェックされ、俗に言う人格者の集合体だから…。

あの工場の人は凄い人ばかり…。
こんなご時世で、全く仕事が無いと言っても、仕事が出来て人格者なら話は全く別、何処の会社でも三顧の礼で迎えられるし…。
同業他社にこの人達が1人でも行かれたら…。
今、幹部達は、連絡を取り、本人の希望と意向を120%反映し、会社に残留して貰う為に西奔東走状態。
特に、スーパーイケメンは完全に別格中の別格みたいで…。

私も…。
転勤みたい…。
一度立ち消えになった東京本社の医務室の受付オカマに…。
産業医の先生は居るし…。
臨床心理士は高く付くから…。
あの受付は、会社の裏の裏迄知り尽くしている人間、お局様の中のお局様じゃない限り務まらないしねぇ…。
以前、本部長から「カウンセラーの資格取れるだけ取れ…。」と言われたけど…。
主治医からも再発防止でカウンセリングの勉強をしても良いと許可を得て、色々と通信でカウンセリングの勉強はしたけど…。

今、私は何時も通り…。
だけど…。
周りが余りにも凄い速度で変化しつつあり…。
周囲の流れに付いて行くのが精一杯。
流されない様にしなくっちゃ…。
そう思っていやんす。



さてさて、お話の続きでやんす。
ビー子とダベッていたトモちゃん。
「家の事があるから…。」と帰りやんした。

保育園に子供を迎えに行ったんでやんす。


仕事もキチンとやり、家の事もキチンとやり、母親としてもキチンとやっている。
だけど、女の部分も捨ててない、女性としても魅力的な人って案外居ますよね。


小道具はバービー人形の奴でやんす。
コチラは輸入盤だそうで…。
ちなみにケリー?とバビードール付きでやんす。
ケリー人形は、トモちゃんの子供と言う設定で出しやんした。



チャンチャン